黒部源流釣行  02.09.25〜27      
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赤木沢出合
今年2度目の黒部源流。前回行くことの出来なかった上流部へ入ることが目的。
何しろ、手前から釣り始めると一日かけてもろくに前に進めない。そのくらい釣れるということなのだが、9月に入って良い釣をしてなかったので川の中が気になってしょうがない。
初日は薬師沢小屋から下流を釣下る。前回釣った所は大場所だけ釣ってそそくさと移動することに心がける。今日はB沢近くまで行きたいと思っていた。
フライは前回好調だった#12のプードルを先ず試す。直ぐに出てくるのだが完全に見切ってしまう。今日は以前とは全然様子が違うようだ。川面を観察しているとコカゲロウらしきものが飛んでいる。直ぐに#14のコカゲロウパターンに切り替える。使い慣れた白馬スペシャルである。思った通りどんどん釣れる。相変わらず元気が良い岩魚だ。でも、以前と違ってサイズが一回り小さい。連休後なので大物はどこかに潜んでしまったようである。
釣れ始めると当然進行速度は遅くなり、結局B沢には到底及ばない。5時40分、投了。

赤木沢下部の風景、このあとどんな景色が待っているのでしょう。興味津々!

9月26日、第二日目
今日は念願の赤木沢に向かう。小屋を出てから左岸を一目散、1時間ほどで到着。誰にでも一目で判るきれいな出合が目の前に現れる。噂通り本当に素晴らしい光景だ。岩魚が泳いでいるのも見えるがここでは釣る気になれない。なぜか神聖な領域に思える。
そんな出合をあとにして赤木沢に入る。直ぐに小さな滝が出てくる。プールには魚影が見えないが、先ずここから今日の釣始めとする。今日もコカゲロウパターンで行くことに。フライを静かに落とすと直ぐに飛びついてくる。「おっ、ここにもいるいる!!」ということで簡単に8尾釣上げる。
そして、次のポイントに移動。ここはポイントが決められている。滝壷に集まっているようだ。次に出てきたのは噂のナメ滝。水量が少ないのでシャワークライミングとはいかないが、滝のど真ん中を簡単に登ることが出来る。こんな景色の連続だったら沢登りも良いものだと、思わずそちらに向かうのを必死でこらえる。でも、来年はこの赤木沢を登ってみたくなった。たぶん、きっと登るでしょう!
ここらで今日の赤木沢は終了。いよいよ、本流での釣に・・・・・・・


左右の岩魚を比べてください。サイズはたいして違わないのに、この面構えの違いは?
右の岩魚はまるで燻製にかけたように黒っぽくなって、貫禄十分だ。サイズは25センチしかなかった。
赤木沢出合いから上部は25センチオーバーがどんどん出てくる。昨日とは全然違う。釣っていても手ごたえ十分である。午後1時になるとユスリカのハッチが始まる。サイズを#18に替えて対応。上手く合ってどんどん釣れる。
フライフィッシングはマッチザハッチ、これが醍醐味なのだ!昼食を取るのも忘れて熱中してしまった。
こんな調子でまたまた進行速度は落ちる事に。次から次へと好ポイントが現れるので休むことも忘れ熱中してしまう。本当に釣は身体によくない。気が付くと4時近くになっている。暗くなる前に小屋まで戻らなければ・・・・。
終わってみて初めて腕の重さに気が付く、もう腕が上がらない〜っ!
今日はここまで、次回はもっと上流へ! そして最終的には黒部川の大河の一滴、源頭まで行きたいものだ。

高巻して黒部本流を見下ろす 赤木沢出合



薬師岳頂上から白馬岳方面を望む コケモモの実

9月27日 第3日目 薬師岳へ
さすがに昨日は目一杯釣ったので疲れた。今日は釣らないで早く帰ろう!天気もあまり良くないし、雨の降らないうちに。
薬師沢小屋を7時30分に出発。太郎小屋まで登ると天気はまだまだ持っている。なかなか登る機会がないのだから、
「この際登ろう!」ということになる。いつも白馬岳から見ているので反対側から見るのも良いだろう。
薬師岳はどちらかといえば女性的な山、たおやかで大きい山である。見た目以上に大きいのは登ってみて初めて判る。
頂上になかなかたどり着かない。山は大体そうであるが見た目の頂上が手前にあるので何回もだまされてしまう。やっと
たどり着いた頂上からは360度の大展望。立山の右前方に白馬岳が見える。自分の山を見つけたような喜びがある。
後立山連邦から水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳、そしてはっきり判る槍ヶ岳、穂高連峰へと続く。そして眼下
には私を虜にした黒部川と赤木沢が・・・・・。本当に雄大で良い。今日はこの景色を独り占め。頂上には誰もいない。
ボケッーと何も考えずただ山を見ているだけ。何事にも替えがたき至福の一時である。
「山って本当に良いな〜ぁ!!」